バソプレシンV2受容体拮抗利尿薬

恥ずかしながら、勉強不足で詳しく知りませんでした。


http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/110113html/
より、更に要約。

うっ血性心不全と利尿薬

 うっ血性心不全患者には利尿薬が多量に使われています。フロセミド投与は一般的ですが、このフロセミドの投与量が増加すれば増加するほど死亡率が上がるとの指摘が問題視されてきています。
 持続的な利尿薬投与によってうっ血性心不全患者の予後が改善することはありません。うっ血性心不全では、患者さんはうっ血によって呼吸困難や心性浮腫に悩むことになります。これらの症状を出来るだけ早く、効果的に軽減し、より有害事象の少ない利尿薬の登場が長らく待たれておりました。

 うっ血性心不全患者の利尿効果は機械的な血液ろ過が最も強力です。次いで、よく用いられる持続静注によるカルペリチド投与があります。また、経口投与が可能な患者さんになるとフロセミドなどのループ利尿薬、さらにはアルドステロン拮抗薬が使われます。

 これらの薬剤は、尿細管レベルで考えますと必ずしも遠位尿細管でのみ働くわけではありません。従って利尿薬を使えば使うほど血中電解質バランスが崩れてくるとの副作用問題がありました。
 新しく登場したバソプレシンV2受容体拮抗薬 トルバプタンは、この問題を解決してくれました。すなわち、遠位尿細管のみで、あたかも水チャネル拮抗薬のように水の再吸収を特異的に阻害することができる薬剤です。