ACR/EULAR、RA分類/診断基準を22年ぶりに共同改訂

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 少し古い話(昨年秋なんだけど(^^;)だが、本日の会合での学習を踏まえて…

 新診断基準は2つの階層と4つの項目からなり、骨びらんなどのX線変化があればRAと診断し、なければ診断のためのスコアリングシステムを採用することになった。

 '87ACRの診断基準ではRAの診断基準に合致しないundifferentiated arthritisの一部に対してRAの診断がつくようになった。というか、早く診断して、MTXなり生物学的製剤でX線での骨変化が現れる前に治療を開始しよう、ということ。undifferentiated arthritisの20%が5年後にはRAと診断されており、これからは破壊的な関節を持ったRAの患者さんを診ることが減るのかもしれない。

 シェーグレン症候群、多発筋炎、ベーチェット病などの一部で、新診断基準ではRAと診断できる例がありそうだが、微妙なものに関しても、それらが鑑別診断として頭に浮かんでいれば大きな間違いはなさそう。

 逆に、RAっぽくなくても診断基準を満たせばMTXを積極的に使わなければならないのかと言う迷いはある。関節の腫脹が明確でない疼痛のある関節の扱いも難しそう。

 あと、これまでMTX投与をためらっていた方に対しても、診断基準を満たしていればMTXを使う理由の一つになるか。もちろん、間質性肺炎を含め、副作用のリスクについては従来通り、注意、説明が必要になろう。肺疾患、喫煙者に対してはこれまで通り慎重投与の姿勢で。